予防医療

当院では、病気を未然に防ぐ日常の健康ケアに力を入れています。言葉を話せない動物たちだからこそ、常に健康には気をつけたいものです。また、宮古島は気候の関係上、国内の他の地域よりもフィラリアやノミ・ダニ対策に注意する必要があります。

ワンちゃん、猫ちゃんに可能な限り負担の少ない方法で対策をご提案いたします。

フィラリア予防

フィラリアとは蚊が媒介する寄生虫で、感染すると命に関わる怖い病気です。蚊に刺されると、吸血時に幼虫がワンちゃんや猫ちゃんの体内に侵入し、成長しながら体内を移動して最終的には20〜30cmもの長さの成虫が肺の血管や心臓に寄生します。

咳や疲れやすくなるなどの症状から、重度になると重篤な心不全を引き起こします。定期的に予防薬を投与することで、簡単に確実に予防できますが、一度感染すると治療には長い時間と危険が伴います。

食べるタイプ、皮膚に塗布するタイプ、注射タイプのお薬があります。投与開始の際には血液検査を行い、フィラリア感染の有無を確認します。

宮古島は温暖な気候のため通年を通して対策が必要です。食べるタイプのお薬や皮膚に塗布するタイプのものは月に1度の投薬が、注射タイプのものは年に1度の注射が必要です。

ノミ・ダニはワンちゃんや猫ちゃんの体表に寄生する寄生虫で、感染すると強い痒みを生じたり、貧血の原因になることもあります。

また、ノミ・ダニは多くの感染症を媒介し、その中にはワンちゃんや猫ちゃんだけでなく、人間にも被害をもたらし生命を脅やかす恐れのある怖い感染症もあります。
外に出ない子たちでも、人の服や靴などに卵が付着して室内に持ち込まれ、知らない間に家の中で繁殖して感染してしまうこともあります。

家族の一員であるワンちゃん猫ちゃんと安心して一緒に過ごす為にもしっかりと予防してあげましょう。

食べるタイプのお薬、皮膚に塗布するタイプのお薬を月に一回投与することで予防が可能です。宮古島ですと通年の対策が必要となります。

混合ワクチンとは、世界規模で発生している重大な感染症や、生活環境や地理的な条件によって感染のリスクのある感染症からワンちゃんや猫ちゃんを守るためのワクチンです。

混合ワクチンで予防できる感染症の中には、感染すると治療が難しいものやワンちゃんから人間に感染する怖い病気もあります。

大切な家族との健康で安心な生活のため、必要なワクチンをしっかりと接種してあげましょう。

注射によりワクチン接種を行います。幼少期の動物の場合は接種の推奨時期があります。

● ワクチン接種開始
８～９週齢
● ワクチン接種間隔
１回目のワクチン後3～4週間間隔で、14〜16週齢まで（猫の場合は16週齢以降まで）
● ワクチン追加接種
最後のワクチンから1年後

なお、その後は年に1度の接種が1つの目安となりますが、生活環境やワクチンの種類によって接種のタイミングが異なりますので、まずは当院の獣医師へお気軽にご相談ください。

当院では、病気の早期発見を目的とした定期的な健康診断の受診を推奨しています。私たち人間が定期的に健康診断を受けるように、犬や猫も健康診断を受け、隠れた病気の有無をチェックしています。

動物たちは言葉を話せないことに加え、もともと野生動物だったこともあり身体の不調を悟られないように隠す習性があります。ご家族様が症状に気がついた時には病気が悪化してしまっていることも少なくありません。

また、動物たちは人間よりも早いスピードで年をとるため、人間にも増して病気の早期発見が望まれます。健康診断で病気の有無を確認されることで、健康で安心な生活をお過ごしいただけます。

健康診断は7歳未満の子は年に1度、7歳以上の子は年に2回を推奨しています。ご希望に応じた3つのコースをご用意しています。